KATZの菜園便り

四季折々徒然草ー晴耕夜読聴暮らし

池波正太郎ほか「剣客商売読本」

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   池波正太郎インタヴュー

   秋山小兵衛とその時代

 

筒井ガンコ堂:-とにかく小兵衛には、長生きしてもらいたいですね。

松尾芭蕉のふくらはぎは、相当太かっただろうという話がありますが、芭蕉にかぎらず

昔の人は、どこへ行くにも自分の足であるいたでしょう。

普通の人だって、ずいぶん頑丈だったでしょうね。

 

池波正太郎:だからかえって、長生きはできなかったとも言えるんですよ。

一生を通じてみると、どうしても身体を酷使することになりますからね。

だけど、どちらがいいのか・・・・。

今は高齢化社会といって、八十まで生きられるとみんな喜んでいますが、いずれにして

も、四十を過ぎたら、人間は死ぬということを悟った方がいい。

人生の一大難事ですからね。

 

僕も後、どのくらいできるかはわかりません。

七十歳まではやれるだろうと思っていますがね。

 

   「剣客商売」p61 平成十五年九月二十日 新潮文庫